かつおの庶民派投資ブログ

底辺投資家かつおの投資体験を綴っていきます。 ふつうの生活者目線で、投資未経験・初心者の方 のお役に立てる情報を発信してまいります。

【注意喚起】高齢の親が理解せずに投資型保険を掛けようとしていた体験談

こんにちわ、かつおです。我が家にもついにきました‌!高齢者への運用型保険の販売が!こんな記事もありますが、他人事だと思ってました。東京とか都会の話に感じていました。自分にはあんまり関係ないと、油断してたら私の奥さんから、『母がなんか保険を勧められてるみたいで週明けに、本契約するみたい。なんか、株に投資するやつだと言ってる。大丈夫かな?』と相談されました。私は思わず、『お義母さん、チェックメイトかけられてるぅぅ~。カモネギ臭でてる~‌。この状況、ニュースでよく見聞きするあれとおんなじパターンや』って叫んじゃいました。しかしながら、一旦冷静になり状況を整理しようと言うことになりました。その体験を記事にいたします。

①夫婦であわてながら作戦を練る
 お義母さんは、70歳以上で後期高齢者が目前です。元気な人で現役で自営業してます。ただ、投資経験はありません。これは困ったなーと感じつつ、奥さんとこんなやりとりをしました。

私『何か考えがあって、はじめるのかも。変額保険などを、年払いとかでやるのかも。』
奥さん『300万円を一括払いらしい。10年契約。元本保証でいつでも解約はできる。って母が言ってた。』
『整理すると、保険ではあるが株投資、一括払い、けど元本保証とお義母さんは理解している。そんな素晴らしい金融商品が今の日本にあったのか!俺も勉強不足だったな~。俺もぜひ契約してみたいな。』
奥さん『え‼そうなの?』
『んなわけあるかーい!と自分でぼけてツッコミつつ、たぶん、お義母さんあまり理解できていないかも。』
奥さん『やっぱり、そうだよね。今から実家に確認しに行った方がいいかな?』
『そうだな。状況がよくわかんないし、もしかしたら既に契約していたらまずい。クーリングオフ期間があっても短いから。すぐいこう!生保レディ達が週明けきてしまう!実際の資料もみて判断したい。』

 かくして、ある日の土曜日20時に夫婦で出掛けるのでありました。奥さんの実家に急遽いくことになりましたが、この手の話は家族が話してもなかなか説得がうまくいかないと世間でいわれていますので、どうしたものかと考えながら車を運転し向かうのでありました。

②お義母さんとのやりとりで内容に驚く
 さて、実家に到着し、お義母さんに話を伺うことができました。ニュートラルな姿勢で聞き役に徹しようと心がけ、まずは探りを入れてみようと考えました。以下にやり取りを記載します。

『お義母さん保険を検討してるそうですね?株に投資するやつだとか。これまで、投資関連って手を出されてなかったですけど、どうされたんですか急に。誰かにすすめられたのですか?』
義母『そうそう。いつもお世話になってる、保険会社の担当からすすめられてね。銀行金利より良いし、毎年利益の支払いがあると言ってたから、ちょっとやってみかなと思って。』
『もう契約は、されたんですか?』
義母『まだだよ。1回説明を聞いただけだよ、資料を置いていってくれたよ。また明日くるって。』(ギリギリセーフ‌と心でガッツポーズしました)
『そうですか。ところで、65歳以上の方の場合、家族の同意も必要だということは、ご存知でしたか?そのあたり、営業員の方から説明はありましたか?』
義母『そんなようなこと言ってたよ。支店長と二人で説明にきたよ。明日は、息子(奥さんの兄)に立ち会ってもらおうかと思って。』(保険会社も、高齢者に対する営業ルールはは一応形式はまもってるようでした。ただし、2人体制は、たぶんルール守ってる感だすポーズでしょう。ちゃんと2人で立ち会ったという事実づくりでしょう。)
『そうですか。最近は、日本郵政の保険販売がニュースになってたので心配してたんですよ。』
義母『心配かけて悪いねー』
『いえいえ。ご理解の上納得して加入されるのであれば、特に申し上げることもなく、問題はないですよ。ところでどんな保険なんですか?パンフレットとか設計書とか見せてもらってもいいですか?』
義母『はい、これ!』
『ふむふむ、ドリームロードね~。養老保険ですか、なるほど。米ドルか豪ドル選択式ですかねー、外貨建てですね。適格債券が対象で、資産形成の方へと書いてありますね。』
義母『そうそう、ドルとかって言ってた。海外の方が金利が高いから魅力的だといってたよ。』
『そうですか、大体の商品概要はわかりました。とりあえず、結構リスクが高めな商品ですよ。本当に大丈夫でしょうか?』
義母『周りの友達もやってるらしいし、その保険を勧めにきた人もやってて、銀行よりはいいかなと思ってるので、大丈夫じゃないかしら。』

 ここで、一旦整理しますと、お義母さんは商品性をほぼ理解できていませんでした金融商品の特徴ですが、販売手数7%で10年契約となっていました。想定どおり、商品性を理解しておらず、投資対象は株ではなく債券でした。また、満期を迎える頃には80歳を超えていますし、資産形成世代でもありません。販売手数料7%は明らかに高く、300万一括払いですと単純に21万を保険会社に献上することになります。マイナススタートで、マイナス7%からのリターンを得るのは中々しんどいと思います。
 

 ちなみに、保険設計書やパンフレットを見ると『ドリームロード』は養老保険で、最初の頃は解約返戻金が契約初期費用によりで大きく減少しますと、小さな字で注意書きが記載されています。更に、基本的に元本保証ではなく、為替リスクによります。ドルベースでは満期には元本相当にはなりますが。さらに年一回の利益支払いと言っていましたが、実際は定期的に支払われる生存給付金のことでした。 

③何とか説得できました。
 お義母さんとひととおりのやり取りを終え、ひとつひとつこの商品の特性を説明し、誤解している所を訂正して説明しました。説明したポイントとしては、『元本保証ではないこと』、『手数料が高く、最初の段階で21万程度控除されている点』、『資産形成世代向け商品であること』、『年齢的に、病気や怪我の入院もありうるので手元キャッシュを残しておいた方がよいこと』などを丁寧に説明したうえ、過去のドル円の為替チャートを見せ為替リスクも解説し商品性を理解していただきました(本来は、保険会社の販売員の仕事だと思うんですが)。その結果、申し込まないということに決められました。
 保険という言葉が、聞こえがよく安心感を醸し出し、高齢者を惑わせるのでしょうね。あと、長時間も居座られたらなんとなくうんと言ってしまうとか。金融庁が、顧客本位の業務運営を強く求めるわけですね。皆様もご家族の行動にぜひお気をつけください。否定するのではなく、なぜそれを選ばれたかを先に聞くといいかもしれません

④本保険商品の説明書の気になる点
(1)投資理論がもっともらしく聞こえる
パンフレット冒頭に『卵は1つのかごに盛るな』と記載されています、よく聞く格言ですね。この保険は、海外債券に外貨建てで投資するだけなのに、バランスファンドのパンフならまだしもこの保険が、分散投資を語るのは違和感を感じます。何も知らない方だと、この保険商品が分散に適していると誤解を与えるのではないでしょうか。分散を語るのであれば、‌株式、リート、ゴールド等についても言及し、その中で外貨の役割や効果を語るべきではないかと感じました。
 
 また『資産を育てる』という表現は、心地よい響きですが、外貨って育つというより、為替差益を狙うとか、自国通貨の相対的価値低下に対する防衛っていう性質じゃないかと思います。育てる側に貢献してるのは債券投資部分じゃないの?と思いました。いずれにせよ、投資未経験の方に胡散臭ささを感じさせないように訴求している点は、マーケティングについては、上手だなと思いました。

(2)図解はあるが、高齢者にわかりづらい
 商品の仕組みが、いろいろ図解がされておりますが、正直これを読み取るにはある程度の金融リテラシーが必要です。『一時払い払い込み保険料』のグラフ高さと『満期保険金額』の棒グラフ高さが同じなので、満期保有で支払額が返ってくるように見えます。しかしながら、別のところに『保険金額や生存給付金は、円で受け取る場合、為替レート変動により、変動します』と注意書きが記載されております。結局契約満期時点で、どうなるかが読む人にわかりづらく、私のお義母さんみたいな、投資未経験のの高齢者がみたら、絶対わからないでしょうし、元本保証って思い込んでしまいそうです。
(3)手数料関係の説明が文字が小さく高齢者にわかりづらい
 手数料に関する説明が、とても小さい文字でたくさん注意事項が記載されているページに紛れ込んでおります。一時払い払い込み金額の7%が、初回手数料から控除されるという点は、目を凝らしてよまないと把握できないです。
⑤まとめ
 昨今は、投資信託の販売手数や信託報酬が高いと叩かれていますが、それでも販売手数料3%とか、信託報酬1.7%とかのレベルでそういわれていることを考えると、7%の販売手数料はいかに高額かがわかります。最近の銀行が、保険の窓販に力を入れているのも頷けます。金融庁が、保険業界に対して手数料開示などの要請をしているようですが、業界からしたら困るといった感じでしょうか。普通に説明したら、お客様がためらいますよね。
 
 結局のところ、保険については、仕組みが複雑なものには手を出さないのが賢明です。運用がしたいのか、保障が目的なのかを明確にして商品を吟味した方がよいです。もちろん、保険に運用を求めるのは、手数料が高いので効率的ではないです。素直に、証券会社で金融商品を購入した方が良いと思います。また、保障目的であれば、必要経費と割りきって掛け捨てタイプ等のシンプルなものを選んだ方がよいのではないでしょうか。また、高齢の親御様をお持ちの方は、何か変わったことをやっていないか確認する意味でも日ごろから連絡を取り合っていた方がよいと思います。


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