今年のゴールデンウィークはとても長いですね。趣味や旅行等に時間を振り向けようと、ワクワクしている若い方達も多いかと思います。
私の勤務先の20代の同僚達も長期連休を前に、そんな楽しそうな話で盛り上がっていました。
ただ、せっかく時間もあることですし、将来のことを考えることに、ちょっとだけ時間を使ってみるのはいかがでしょうか?
かるい感じで読み流しいただければ幸いです。
倹約と貯蓄が美徳
私は40代ですが、親や祖父母から「貯金をしなさい」とよく言われていました。これは、今でも、よく言われたりしていませんでしょうか?
倹約と貯蓄は、なんとなくですが日本人の文化や気質のような形で根付いていると感じます。節約や貯蓄自体は、投資をする場合でもとても大事なことなので、これ自体は正しい行為だとは思います。
ただ、親世代から「投資をしなさい」とはなかなか言われません。アメリカ等の先進国では、金融教育が進んでいると聞きますが、日本の小中学校で金融教育はほぼないです。
倹約や貯蓄するだけで、将来必要となる資産を本当に築けるのでしょうか?答えはNOであると、だれもが感じていると思います。
私の親を含めた上の世代は、高度成長期の恩恵を受けられた世代です。銀行金利が5%とか、今では想像もできないような状況でした。リスクをわざわざとる必要もなく、銀行預金だけでそれなりに資産を形成できた世代です。
もちろん、この間、物価も上昇しつづけますし、オイルショックとか数々の経済的な危機や苦難を乗り越えられてきた世代でもありますが。
いずれにせよ、現在は成長率は横ばいである以上、節約や貯蓄だけでは心許ないのは明白です。
でも、投資は資産形成に有効だから、投資をしようねと親世代がいってくれないのはなぜでしょうか?
団塊世代のトラウマ
私が小学生のころ、バブル経済が最高潮でした。日経平均のチャートをご覧いただくと、4万円に差し掛かろうとしている頃があったことがわかります。

この時、幼いながらも大人達が羽振りがよかったことを記憶しています。主婦がお金を借りて、株式をかったり、企業が財テクと称して本業とは関係なく、不動産投資や株式投資に手を出したりしていました。
土地価格も上昇しており、私は地方都市に在住ですが市街地であったため、近所の方が数億円で自宅の土地を売却して、引っ越しする人が何人もいたりと、今の相場とかけ離れた状態でした。
けれど、皆様ご存知の通り、そんなバブル経済は終焉を迎えます。チャートからもわかる通り、株価も真っ逆さまに転落し、ながらく低迷します。
その後、日本株に投資しても報われないような相場環境がとても長くつづきます。私の親世代以上は、バブルで手痛い目にあった人も多く、トラウマとなっている方が多いと推察します。
「投資をしなさい」とアドバイスされることが日本で根付いてこなかったのは、こういう背景が一因ではないかと考えます。また、株式投資はギャンブルみたいなイメージを根付かせてしまった一因でもあると思います。
みんなバブル経済に浮かれていました
株式投資はギャンブル?
株式投資は、やり方次第でギャンブルのように行うことができます。そういう側面だけが切り出されて紹介されることがあり、偏った印象を根付かせているのだと推察します。
株式会社にお勤めの場合、あなたの会社の株主はギャンブラーということになるのでしょうか?また、ギャンブラーのために、会社の利益を出すためにあなたは働いているのでしょうか。そんなことはないですよね。
あなたの会社の事業に出資してくださったお返しとして、事業を成長させ利益を拡大し、配当という形で株主にお返しするはずです。
株式投資にリスクが伴うのは確かです。ただし、本来は企業が継続的に利益を稼ぐ限り、その企業の株式の価値はあがっていきます。1株純資産の増加がそれを物語ります。
ただ、どのタイミングでその株を買うかで、割高で買えた、割安で買えたかの差がでてくることは、株式投資の難しさとしてあります。
では、投資はやっぱり難しいから手を出さない方がよいのでしょうか?
まともに成長している市場は存在し、日本市場は特異
アメリカ市場の伝統的な株価指数であるダウ工業平均株価の推移をご紹介します。下の図を見ていただくと、右肩上がりであることがわかります。株式ですから、さまざまな経済危機により下落したりしますが、上昇下落を繰り返しながら、右肩上がりで推移しています。2009年のリーマンショックですら、ちょっとした調整下落に見えるほどです。

同期間に、日本の株価は低迷していたことに比べ、アメリカ株は成長を続けています。単純に、ダウ工業平均株価指数に連動する投資信託を買持ちし放置しておくだけでも、大きな利益を手にすることができたわけです。ただし、時間はかかります。
これは、アメリカだけでなくて、世界の株式市場全体でも上昇傾向にあります。世界経済は全体では成長しておりますので、その恩恵として世界の株式市場全体も成長しているわけです。
ただ、その中で日本が置いてけぼりにされているだけです。なので、長期に世界全体の経済成長を取り込むような、広く分散した投資をはじめることで、その恩恵を受けることができる可能性が高まります。
その時に重要なのが、「時間」です。株式市場は短期で見れば、大きく下落したりすることがちょくちょくあります。
下落はチャンスでもあるので、長く投資をすることで、積立て投資なり、継続して投資をしていくことでプラスリターンを得られる可能性が高まります。
その時間という観点で見た時、若い方ほど投資期間を長くとれることができるから、早く始めることが重要なのです。お金がなくても、時間こそが若い方の特権であり、成功させるためのチャンスだと考えます。
そんな考えから、私自身は息子に小学生のころから投資信託の積立をさせています。ちなみに、息子は銀行預金であったら実現できない含み益をもっています。
管理人が「ド定番」と思うファンドをご紹介
さて、投資をするならどんなものに投資すればよいかについて最後にご紹介します。投資方法は、千差万別でいろんなものがあり、絶対的な正解がありません。
最初のうちは、幅広い資産に分散した投資をしてみることと、少額からはじめてみることを推奨します。
なお、管理人は、米国株への投資ウェイトがたかい方針をとっていますが、これは好みの問題で万人におすすめするものではありません。
なので、私が国際分散投資を仮にしろと言われたら、どんなファンドを選ぶかという仮定でお話します。
その場合、私なら三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slimシリーズ」を候補として選びます。これは、ネット専売商品ですが、超低コストであり、業界最低水準のコストを目指すと宣言しています。
他社が値下げをすれば、それに追随するという方針です。実際、これまで他社が同種の投資信託を値下げした時に、何回も信託報酬を改定し追随しました。なので、他で信託報酬が安いものがでたらどうしようと悩まなくて済みます。
なお、eMAXIS Slimシリーズはラインナップは以下の通りです。
種類 | 投資信託名 |
---|---|
国内株式 | eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) |
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | |
外国株式 | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス |
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス | |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | |
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) | |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | |
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型) | |
国内債券 | eMAXIS Slim 国内債券インデックス |
外国債券 | eMAXIS Slim 先進国債券インデックス |
バランス型 | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) |
これらの商品は、ネット証券から購入できます。若い方であれば、ネット経由での取引に抵抗がすくないでしょうから、ネット証券を使うことがおすすめです。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券、カブドットコム証券あたりが大手ネット証券と言われており、安心感があります。
今はパソコンがなくても、スマホで取引できちゃうので便利です。なお、店舗を構える大手証券会社や、銀行で投資をはじめるのはお勧めできません。
対面店舗は敷居が高いですし、へんな商品をすすめられるリスクがあります。特に銀行の場合は。
まとめ
文章が長くなり、若干説教みたいになっていたら、申し訳ありません。でも、投資は長い時間をかけるほどチャンスがあると経験から感じています。
ご興味がわいたら、ぜひ投資をはじめてみてください。投資のはじめ方が知りたい場合は、以下の関連記事をどうぞ。
最後までお読みいただきありがとうございました。投資は自己責任でお願いします。