こんにちは。かつおです。
今日はビジネススキルの記事です。投資とは関係ないお話です。
ビジネスマン、ビジネスウーマンにとって、社内で企画書、提案書、報告書等、何かしら他人に対して説明や説得するための文書を書くことは、避けて通れません。
文書を書くのは自分は苦手だなとか、上司から分かりづらい!と言われたり、同僚の作った資料を見て、何を言ってるのかよくわかりづらいといった体験は、少なからおもちでないでしょうか?
そこで、社内向けの企画書、報告書、提案書等の文書の書き方について、一例を紹介してみたいと思いました。某大手自動車メーカー出身の方から教わった方法です。
これから社会人になる方や、若手の方、見やすい書類をつくりたいと思っている方の参考になれば幸いです。
パワーポイントを使うのは避けたい
社内向け資料であれば、パワポを使うのは避けた方が無難です。
企画書や報告書といった時に、パワーポイントを使うという選択肢がありますが、管理人はおすすめしません。
スライド数が長くなりがちで、話の全体像をつかむまで時間がかかるからです。
見栄えが重要となるお客様への提案資料等には有効と思いますが、社内向けに簡潔で理解してもらうのに時間がかからない方が、ビジネスでは重要と考えます
上司や役員にはスピードが求められます、もどかしい資料は時間の無駄になりがちで、できれば資料1枚で説明しきれることがベストです。
自分が説明を受ける側になった時に、たくさんのスライドで長々と説明されるのってイラッとしませんか?
できれば、1枚でポイントを絞った説明を受けて、短時間で頭に入ってくる資料の方がありがたいのではないでしょうか?
私の経験上、パワポで説明資料をもってくる人は、資料が多くて頭に入りにくい。そして、中身のない内容でもそれなりに立派に見えるから厄介です。
A3横1枚をお勧めしたい
社内会議や上司・役員等に説明する資料の作成方法として私がお勧めするのは、A3横1枚とすることです。
ストーリーが1枚の中で完結し、パッと見た時に全体像が見え、聞く方も頭に入りやすいのがメリットです。
なにしろ、1枚なので説明時間も短時間で済みます。当然、わかりやすくポイントを絞った内容にしなければなりませんが。これが、難度が高いのですが。
レイアウトイメージ
具体的なレイアウトですが、よく言われるN字方式が良いかと考えます。下の図のようになります。A3用紙を横にして、左半分から右半分に連番でつながるようにしておくと、見やすくわかりやすいです。
これなら、1枚で最初から結論までが見渡せます。説明を受ける側も、膨大な資料を見せられるより1枚で説明される方が楽ですよね。
なお、これをメインの説明資料として、参考資料として付属資料を添付するのはアリです。なかには、どうしても裏付けとなる詳細なデータを用意しておく必要性がある場合もあるでしょうから。
A3横ならあえてエクセルを使う
さて、文章をつくるならば、ワードというのが自然な発想ですが、あえてここはエクセルを使うことを勧めます。文字を入力する時は、テキストボックスオブジェクトを使います。
なぜかというと、エクセルの場合の次のようなメリットがあります。
キャンバスのように好き場所に配置ができる点です。
ワードでも表や図を差し込めますが、ちょっと配置が使いづらいかもしれません。エクセルの方が自由度が高いです。
見た目も大事!細部にこだわりたい
資料をつくる時、気をつけておくと良いこととして以下の点があります。
- 余白を適切に確保すること
- 文字サイズが小さすぎないこと
- 番号をつけること
余白が少なく、ぎゅうぎゅうに詰まった資料を見かけることがたまにあります。はっきり言って見づらいですよね。最低でも左右上下2センチくらいは、余白を設定しておきたいところです。
文字サイズも重要です。既定値10.5ポイントは最低ラインとして、できれば11ポイントくらいを使いたいところです。なぜなら、若い人だけなら良いですが、年齢もさまざまな方がいることを考慮すると、大きい文字でないと見づらい方もいるからです。
40代くらいで老眼になる方もいますので、小さいと読めないなんてこともよくあります。40代くらいの管理職って多くないでしょうか?その点を考えると、字は大きい方が良いかと。
次に、番号をつけることは必須です。見出し番号はもとより、挿入する図、表にもちゃんと番号をつけた方が良いです。説明をしている時に、聞く側が、一体どこの説明をしているのかわからず、目が泳いじゃうことがあるからです。
「真ん中にある表の」とか「右上にある表の」とか説明になりがちです。聞いててもどかしいです。表や図が1個しかないならば良いですが、複数掲載することが多いと思いますので、特定しやすくしておくことは、聞き手の理解を妨げないです。
記載する内容・要素
レイアウトまわりは入口にすぎません。書く内容が一番肝心です。企画書にしろ、報告書にしろ中身のない資料では、理解を得られることはないでしょう。
記載すべきポイントをここで説明します。
はじめに「主旨」を記載する
文章の構成上、一番初めにこの資料自体が何をしたいと言っているのか、要約した文章を入れると良いです。
例えば、
1.主旨
「新商品の販売価格についての検討結果を報告するとともに、価格を○○円に決定したい」
といった感じです。結論を先に含めてしまいます。
このようにしておくと、聞き手は説明者が何を主張したいのか瞬時にわかります。また、話が脱線しづらくなりますし、最後まで聞いてからでないとわからないといったことも防げます。
論点を明確にしておくことで、主旨以降に書く内容もポイントを絞ったものにしやすくなるはずです。
後は5W1H、そしてお金に配慮して組み立てる
主旨で伝えた内容にそって、必要な要素を選びながら文章を組みたてます。
小学校でも習いますが、いわゆる5W1Hですね。
- いつ
- どこで
- 誰が
- 何を
- なんのために
- どうやって
これらが漏れないように、文章を組みたてます。文章を書きながら、この点を意識しながらチェックしたいです。
それから、ビジネス文章ですので、忘れてはいけないのは
- いくら?
という要素です。
企画書であれば、投資額・費用に対してリターンがどの程度あるのかを示すため、事業収支とか収支計算をつけたりすると思います。
収支計算については、別の機会にテクニックをご紹介したいと思います。
いくら?という要素を書くとき、それは予算計上済み案件なのか、未計上案件なのかも記載を忘れずに。未計上案件だと、決裁をとるのは難しいですけど。
気をつけたい点
資料を作成する時、注意しておきたいことがあります。
グラフ・表・絵の多用は禁物
グラフや表については、必要最低限に留めましょう。表で事足りるものをわざわざグラフ化するのも時間の無駄です。
聞き手ファーストの視点で、聞き手の理解を助けるものならば、表でなくグラフにするのはありかと考えます。
無駄な文字は極限まで削る
ビジネス文書なので、形容詞等の情緒的な表現は極力削りましょう。かなり、ものすごく、積極的に、などをつい入れたくなりますが、文章が長くなるので避けたいところです。
どうしても修飾したいのであれば、なるべく定量的に表現したほうが良いでしょう。例を示すと、
かなり→アンケート回答者の8割が
ものすごく→お客様からの苦情が○○件に
積極的に→前期+30%を営業計画に上積み
等のように、定量的に言い換えると良いかもしれませんね。社内であれば、その定量がどの程度のインパクトのものか伝わるでしょうし。
日本は統計が整った国、宝の山を利用しない手はない
根拠データを掲載したい時に、困ったことがないでしょうか?
それは社内にあるデータだけで完結する資料なら問題ないですが、市場、お客様の生活動向等の社内にないデータです。
例えば、営業企画書であれば、ターゲットとなるお客様がどれぐらい存在するのか?そういった時に、わざわざコストをかけて調査できない場合もありますよね。
日本は統計が整った国で、国や地方自治体がわざわざ無料で公開してくれています。
これが中々あなどれなくて、利用しない手はありません。
こちらです。↓
家計消費調査とかマニアックで面白いです。品目別の物価指数推移とか、めちゃめちゃ細かいものもあります。魚介類の物価推移とか見てて感心しました。
他にも、総務省、厚生労働省等の各省庁ごとに様々な統計情報が発表されているのでかなり使えます。
例えば、総務省だと通信白書を公開してますが、スマホの年齢別普及率とか年齢別のインターネットの利用動向とか、貴重なデータが無料で公開されています。
他にも、単身世帯の男性はどれくらいいる?とか、戸建て世帯はどれくらい?とか割と細かな情報も入手できたりします。
まあ、難点としては、データがとても多くて探しづらいの苦痛な点くらいでしょうか。でも、国・行政が公開している情報は、出典元を明記しておけば、二次利用が許可されており、無料な点は見逃せないでしょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。私は専門コンサルタントではないので、あくまでも経験上からのお話を書いています。あくまでも、一例です。
この記事自体が、文章下手じゃんとか厳しいツッコミをいただきそうですが、ご容赦ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。